「小規模宅地等の特例②」
所長の浦野です。
前回に引き続き「小規模宅地等の特例」について説明したいと思います。
前回、「被相続人等の居住の用に供されていた宅地等」について説明したと思いますが、
では、被相続人が相続開始前から病気治療のため入院していたが、退院することなくなった場合においては、
どうなるのでしょうか?
結論としては、「被相続人等の居住の用に供されていた宅地等」に該当します。
被相続人が病院に入院した場合、病院は病気治療のための施設であり、病気が治った場合には、
入院前に居住していた建物に戻るのが通常であると考えられる。
そのため、相続開始時において空家となっていた場合でも、当該建物は、被相続人の居住の用に供されていた宅地等に該当すると考えられるからです。
※ただし、第三者賃貸している場合は除かれます。
それでは、老人ホーム等に入居していた場合はどうなるでしょうか?
次のような理由により、相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていなかった宅地等について、一定の要件を満たす場合には、特例の適用ができるようになりました。
ただし、被相続人の居住の用に供さなくなった後に事業の用又は被相続人等以外の者の居住の用とした場合を除きます。
イ 要介護認定又は要支援認定を受けていた被相続人が次の住居又は施設に入居又は入所していたこと
①認知症対応型老人共同生活援助事業が行われる住居、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム又は有料老人ホーム
②介護老人保健施設
③サービス付き高齢者向け住宅
ロ 障害支援区分の認定を受けていた被相続人が障害者支援施設などに入所又は入居していたこと
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